SSブログ

商業主義はロックの敵か?

ロックをしている人のみならず、聴いている人のなかにも、商業主義への反感を持つ人は少なくない。
「売れるために魂を売るなんて最低だ」
「音楽のよさは、売上とは関係がない」
ということだろう。

しかし、表現者である以上、できる限り多くの人に届けたいと思っているはずである。
そして、そのための工夫や努力は、欠かさずされているだろう。
その結果として、多くの人に聴いてもらえるようになれば、それはうれしいはずだ。
商業主義を嫌悪し、マイナーな音楽をこよなく愛するファンも、ひいきのミュージシャンのことをより広く知ってもらいたいという気持ちはあるはずだ。

ビートルズが偉大なグループであることは、疑いようがない。
その偉大さが、彼らの音楽性の素晴らしさに依拠しているのは確かであるが、成功の巨大さがあってはじめて影響力をもっているのも事実である。
ビートルズが、ずうとるびくらいの成功であったとしたら、どんなに優れた才能であったとしても、偉大さは語られないだろう。

こう言うと、ビートルズの巨大な成功はたまたまではなく、彼らの才能がもたらした必然であるという反論も出てくるだろう。
私も、彼らの成功が偶然によるものとは思わない。
しかし、才能や音楽の良さが成功に直結するとすれば、売れている音楽を否定する反商業主義も否定されることになる。

いい音楽だからといって、必ずしも売れるとは限らない。
それは確かである。
売れているからといって、必ずしもいい音楽であるとは限らない。
これも確かである。
それでも、と思う。

私は、ロックであろうとする以上、商業主義から逃げないでほしいと思う。
売れなければカス扱いされることを正面から引き受け、それでも自分の音楽を貫いてこそロックである。
売れなくてもいい、売れるのはロックじゃない、などと逃げてしまうのは、それこそロックではないと感じる。
商業主義、大いに結構ではないか。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

ロックな人って?笑う犬とロック ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。